サ行 - 王道パーソナルトレーナー藤原豊樹

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伸張性収縮【eccentric contraction】

2011年08月26日 [記事URL]

筋収縮様式の1つで、外力によって強制的に伸長されあがらも、骨格筋が張力を発揮することです。

「伸張」と「収縮」とが矛盾する語であることに配慮して、伸張性筋活動あるいはエキセントリック収縮と呼ばれています。
実際の動作ではゆっくりとバーベルを下ろす動作がこれに該当します。

伸張性収縮では、
等尺性および短縮性収縮で発揮されるよりも大きな張力(伸張性筋力)が発揮されます。
伸張性筋力には伸張時のミオシン分子の特性が関係していると考えられています。

身体運動で行われる反動動作(伸張性収縮から短縮性収縮へと素早く切り換える動作)はこの特性を利用し、大きなパワーや仕事量を得ています。

一方で、伸張性収縮の繰り返しは、遅発性筋肉痛(DOMS)の主な原因とされていますが、未だ解明されていません。



スバイラルテープ【spiral tape】

2011年08月26日 [記事URL]

スパイラルテーピングには、一般的なテーピングの中でホワイトテープ、あるいはエラスティックテープを用いてらせん状に巻くテープを意味する場合があります。

また、東洋医学概論における脈診法およびOリングテスト法により身体のバランスを判断しながら筋緊張、疼痛を軽減する目的で、非伸縮性で粘着力の強い特殊なテープをらせん状に貼ることを意味する場合もあります。



自律神経系【autonomic nervous system】

2011年08月26日 [記事URL]

自律神経は生体の最も基本的な生理機能である呼吸、体温、循環、代謝、内分泌等の自律機能を調節することにより、恒常性を維持する働きを担っています。

生体内外の環境に関する情報は高次の調節中枢で統合され、自律神経遠心路を介して自律性効果器に働きかけ、さまざまな反応を引き起こします。

自律神経系の遠心路は交感神経系と副交感神経系の2系により構成されます。

中枢内に存在する自律神経ニューロン (節前ニューロン)から出た軸索は自律神経節内でアセチルコリンを伝達物質としてシナプス伝達を行い、そのシナプス伝達を受けた交感神経節内に存在するニューロン(節後ニューロン)の軸索が自律神経効果器に作用します。

交感神経節後ニューロンの軸索はノルアドレナリンなど、副交感神経節後ニューロンの軸索はアセチルコリンなどの伝達物質を放出します。

自律神経効果器官のほとんどは交感神経と副交感神経の二重支配を受け、それらの効果は相反的であります(拮抗性支配)。



専門的体力って?【specific physical fitness】

2011年08月26日 [記事URL]

体力要因の中でも上位に位置づけられ、ある特定のスポーツや運動を行う上で必要とされる特殊な体力のことを言います。

つまり筋力、筋パワー、全身持久力、筋持久力、平衡性、敏捷性、柔軟性、巧緻性などの基礎体力要素から、走る、歩く、跳ぶ、投げる、蹴る、泳ぐ、滑る、懸垂などの基本運動を含め、これらの中から特定のスポーツ競技に必要な体力のことを意味します。

例えば、ハンマー投げでは投げる前に助走ではなくターンを行います。
身体の長軸を中心に3〜5回高速のターン動作を行った後にハンマーを力強く振り切ります。

このターンをうまく行うためには、身体のバランスを崩さずにタイミング良く高速で回転するという専門性の高い調整力(平衡性・巧緻性・敏捷性)が必要となります。

またハンマーを投げる時、いわゆる振り切る局面では、高いスピードの中で大きな力を発揮する専門性の高い瞬発力(パワー)が要求されます。

高い水準のスポーツ技能を求める場合には、高い水準の専門的体力が必須になります。
専門的体力は、それぞれのスポーツの技術練習や専門的な体力トレーニングを通して向上していきます。



生涯スポーツ【lifetime sport;lifelong sport】

2011年08月26日 [記事URL]

日本において生涯スポーツという言葉が使われ始めたのは、1970年代以降のことです。

生涯教育ないしは生涯学習に関する考え方からの影響と国際的なスポーツ・オール運動の影響を受けて誕生しました。

1960年の「国際成人教育会議」に触発されて、体育やスポーツは青少年期だけで終わるものではなく、生涯にわたってなされるべきであるという考え方が現れました。

そして、1975年「ヨーロッパみんなのスポーツ憲章」や1978年ユネスコの「体育・スポーツ国際憲章」において、人間にはスポーツをする権利があり、国家にによって保証されるべきであるとの見解が表明されました。

これらの考え方を融合したかたちで、スポーツは生涯学習の一領域として位置づけられるものであります。

生涯スポーツは性別、年齢、職業、社会階層、地域を間わず、みんなが親しめる社会にしたいという社会の変革を推進するためのスローガン的な言葉として扱われています。



スポーツとは【sport】

2011年08月26日 [記事URL]

スポーツという言葉には大きく三つの意味があります。

第1の意味として、スポーツとはルールに基づいて身体的能力を競い合う遊びの組織化、制度化されたものの総称を意味します。

比重に幅はあるものの、遊戯性、競争性、身体活動性、歴史性という四つの要素によって特徴づけられる文化形象と言い換えられます。

 スポーツによって、あるいはスポーツに参加する人の取り組み方によって、 これらの要素がさまざまな程度の差として現れてきます。

たとえば遊戯性についていえば、スポーツは本来自由な活動であり、強制されたり義務的に行われるものではありません。

しかし、プロフェッショナルスポーツや競技スポーツの世界では、勝利の重要性が強調されるのに反比例して遊びの要素はあまり重要ではないものとして扱われます。

競争性については、競技スポーツでは競争性をあらわにして激しく競い合うことが歓迎されます。
一方、健康スポーツや生涯スポーツにおいては競争心を剥き出すことは嫌われ、穏やかさや友愛が好まれます。

身体活動性に関しても、マラソンやラグビーのように汗だくになるスポーツもあれば、アーチェリーやピストル競技のように身体の揺れを抑え、心臓すら安静時以下の拍動に静めようとするスポーツもあります。

歴史性については、遊戯性、競争性、身体活動性の3つの要素を満たす活動が考案されたとしても、社会的な認知を得るまではあくまでもスポーツ的活動であって、スポーツであるとは言えません。
ニュースポーツと称されるスポーツにも一定の歴史性が備わっております。


第2の意味として、健康の保持増進や爽快感などを求めて行われる身体活動のことを指してスポーツと呼ぶことがあります。

例えば、ウォーキングやジョギングなど、競争性や歴史性はなくても上記のような意図をもった非実利的な身体活動であれば、スポーツと呼びます。

第3の意味として、知的な戦略能力を競い合う遊びを指してスポーツと呼ぶことがあります。

例えば、チェスや将棋は頭脳のスポーツといわます。
歴史的にも、産業革命以前のイギリスではチェスもスポーツの1つとして捉えられています。
ただし、現代ではあくまでも特殊な使われ方であって、スポーツの一般的な意味ではありません。



ストレッチング【stretching】

2011年08月26日 [記事URL]

ストレッチングは筋肉や腱などの組織をを伸張させ、それらに関係する関節の柔軟性や筋血流量を高める運動です。

ストレッチングを実施する本人が行う能動的なもの、パートナーに行ってもらう受動的なもの、それらを組み合わせたものに大別されています。

ストレッチングの方法としては、ゆ っくりと曲げ伸ばし、痛みのないところで数十秒間保持するスタティック(静的)なもの、最大可動域まで動かしながら伸張させるダイナミック(動的)なもの、そして反動をつけて筋腱複合体を伸張させるバリスティック(反動)なものに分けられています。

これらの違いは、前者がゴルジ腱器官からのIb抑制に基づく筋の弛緩を導くのに対し、後者2つが筋紡錘からのIaインパルスに基づく伸張反射を引き起こすことにあります。

ダイナミックあるいはバリスティックなものは、脊髄運動神経を興奮させるため主運動の直前に、スタティックなものは筋疲労の回復を促進させるため運動後に行うことが望ましいとされます。



摂食障害【eating disorder】

2011年08月24日 [記事URL]

摂食障害には、神経性無食欲症/神経性食思不振症(Anorexia Nervosa:拒食症)と神経性大食症(Bulimia Nervosa:過食症)があります。

多くの場合、女性で見られる摂食障害は極端な食欲不振と痩せを呈します。
食べることを極端に制限して痩せを呈しているタイプと、やけ食い後の浄化(自己誘発性嘔吐、利尿剤や下剤乱用による排泄)のため痩せを呈している場合があります。

一般に、拒食症の方が発症年齢が若く10代に多いと言われています。
過食症はその対極の症状で、ヤケ食いのみの場合とヤケ食いと共に浄化を伴うタイプのものがあります。

痩せは呈さないが、過食症だからといって肥満しているとは限りません。

拒食症から移行して過食症となる場合や、拒食症(拒食期)と過食症(過食期)を繰り返す場合が多く、過食症から発症する例は稀であるとされています。

拒食症と過食症は繰り返すことが多く、治癒までにも相当な時間がかかります。



シャトルランとは

2011年08月24日 [記事URL]

シャトルランには20mの間隔に引かれたラインを往復して走ることを繰り返す持久走テストの1つです。
(maximal multistrage shuttle run test;20-MST)

2分毎に走る速度を0.5km/時ずつ漸増させ、そのペースについていけなく なった時点のスピードを記録します。

LegerとLambert(1982)は、次式の(X)に記録したスピードを代入することにより最大酸素摂取量が推定できることを提唱しています。

最大酸素摂取量(mℓ/kg/min)=5.857X-19.458

この方法は体育館で実施でき、天候に左右されないという利点がありますが、2分毎に0.5km/時ずつの漸増であるため、測定に時間を要するのが欠点でもあります。

文部科学省体カテストの20mシャトルランは1分毎に走速度が漸増するように設定されており、折り返しの総回数から最大酸素摂取量を推定します。



神経系の興奮水準【excitation level of nerves】

2011年08月24日 [記事URL]

筋力が筋横断面積と比例し、両者の関係にはバラつきがあり、筋横断面積当たりの筋力(固有筋力)の値は変動します。

これは、人間が随意的に発揮する最大筋力(随意最大筋力)が、大脳皮質運動野の興奮レベルの影響を受けるためであり、これを神経系の興奮水準と呼びます。

骨格筋の生理的な最大能力までの筋力発揮を制限する機構の存在が示唆されており、大きな筋力発揮による筋損傷を防ぐことに関係していると考えられています。

いわゆる火事場の馬鹿力は、緊迫した状況において神経系の興奮水準が一時的に高まる現象として説明される。

ウエイトリフターなど、爆発的な筋力発揮を日常的に行っているスポーツ選手は、関節運動中の神経系の興奮水準が高いことが報告されています。

レジスタンストレーニング初期の筋力の増加は筋横断面積の増加よりも大きいが、これは神経系の興奮水準が高まることが原因の1つであり、神経系の適応と呼ばれます。




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