高齢者の体力【physical fitness for elderly people】 - 王道パーソナルトレーナー藤原豊樹

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高齢者の体力【physical fitness for elderly people】

2011年08月23日

体力は、ヒトの身体活動や生命活動の基礎となる身体的能力です。
特に高齢者にとっての体力は、健康長寿を全うするために重要であると言えるでしょう。

筋力や柔軟性、持久性体力などの体力要素は、歩行や階段昇降、衣服の着脱など日常生活に関わる諸動作を支えています。

体力は大きく「健康関連体力」と「技能関連体力」の2つに分類することができます。

前者は、種々の慢性疾患や健康障害に関連する体力であり、全身持久性、筋力、柔軟性、身体組成といった要素が含まれます。
後者は、平衡性、協調性、スピード、パワー、反応力といった技能から構成されます。

中年者では「健康関連体力」の改善がより強く望まれますが、高齢者では、日常生活動作の円滑な遂行のために協調性を含む「技能関連体力」の維持・向上にも取り組む必要があるとされます。

加齢とともに低下するのが体力ですが、体力要素別に概観すると低下度に違いがみられます。

20歳の日本人男性を100とした場合、静的平衡性(閉眼片足立ち)は60歳で30%以下、脚筋力は50%以下となります。

腕立て伏せ、立位体前屈、垂直跳びの能力、および最大酸素摂取量も60歳で約50%まで低減します。

高齢者の体力の特徴として、個人差も大きいことがあげられます。
その理由としては、高齢期には加齢現象や生活習慣の違いによる個人差が拡大するからです。

近年、高齢者の体力改善について着目されるようになりましたが、個人差の大きい高齢者の体力を把握し評価することは困難です。

その理由として、他の年代に比べ精神的・社会的側面から影響を受けやすい高齢者は、その日の体調によって測定値が大きく左右されるためです。

しかし、体力を測定し評価することは、高齢者がこれまでの生活習慣を見直すために重要です。

日常生活動作に関連の大きい体力測定項目を選定し、日常生活に必要な体力に加えて積極的な余暇活動を楽しめる体力を把握し、適正に評価することが望まれています。



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