トレーニング用語集 - 王道パーソナルトレーナー藤原豊樹

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リビングハイ・トレーニングハイ法

2011年08月23日 [記事URL]

リビングハイ・トレーニングハイ法(living high-training high)とは、高地に滞在し、高地でトレーニングするという方法です。

ただ、この方法はトレーニングの質的・量的低下してしまうことや、オーバートレーニングやコンディション不良を起こしやすいことなどが問題があります。

これを避けるため、インターバル高地トレーニングという方法があります。

これは2週間ほど高地でトレーニングした後に、5〜11日の間は平地でトレーニングする。
ということを繰り返し、間欠的に2ヵ月間くらい行う方法です。

高地滞在に伴う順化効果を得ながら、トレーニング強度の低下を補う高地トレーニング法として、リビングハイ−トレーニングロー法(training living high-training low)が提唱されています。



トレーニングハイ・リビングロー法

2011年08月23日 [記事URL]

トレーニングハイ・リビングロー法(training high-living low)とは、高地でトレーニングし、平地で滞在するトレーニング方法です。

実際には、低酸素室あるいは低圧シミュレーターなどの人工的低酸素環境下でトレーニングを行い、通常通り平地で生活をするというものです。

低圧室、低酸素室ともに環境を自由に設定できるので、体調が悪い場合には直ちに室外へ出ることが可能なので、体調を崩す危険性が少ないというメリットがあります。

日本では低圧室(低圧シュミレーター)を用いたトレーニング研究が1960年頃から行われております。
以後、アスリートの競技力向上や高峰登山者への高山病予防のための高所順応トレーニングとして採用されています。

近年では、簡易型のテントで低酸素環境をつくることも容易となり、一般人の健康増進のためのトレーニング方法としても広く利用されることも可能になってくるでしょう。



低圧低酸素【hypobaric hypoxia】

2011年08月23日 [記事URL]

 トレーニングの多くは、平地(sea level:1気圧760㎜Hg)で空気を吸いながら行われています。

この時、吸気の酸素濃度は20.93%であるが、メキシコシティ(標高2300m)を例にとると、大気圧574㎜Hg、酸素の分圧は120.l㎜Hgとなり、これは平地において空気中に約15.8%の酸素しか含まれないことに等しく、低圧低酸素環境といえます。

このように高地では、低圧低酸素環境となります。

また、潜水艦のような鋼鉄の部屋(低圧シュミレーター)を作り、真空ポンプで空気を抜き出し低圧にすることによって低酸素環境が作り出されている。
これは高地と全く環境を作り出すことが可能ですが、莫大な費用を要します。



高地トレーニング【altitude training】

2011年08月23日 [記事URL]

 高地トレーニングとは標高が高く気圧の低い環境、すなわち低圧低酸素環境下に一定期間居住することによる高地順化と、高地でのトレーニングによる積極的な効果との合成効果によって酸素運搬能力を高め、平地でのトレーニング以上に競技力を高めようとするトレーニング方法です。

オリンピックのメダリスト間のパフォーマンスはたった0.5%、されど0.5%です。
選手は高地トレーニングによってこの差を埋められることを信じて取り組んでいます。

1968年に標高2,300mで開催されたメキシコオリンピックの陸上競技種目で短距離や跳躍種目おいては世界記録が更新されたものの、中・長距離では更新されませんでした。

しかも世界記録保持者が1、2分のタイムを失い、さらにケニアやエチオピアなどの標高の高い国に住む選手がメダルや上位を獲得しました。

そのため、高地で生活・トレーニングすることが持久系の種目に有利になることが明らかにされたことから多くの選手や指導者の興味に端を発し、さらに日本では1961年から高地トレーニングの基礎的研究が行われてきました。

今日では陸上競技(長距離走・マラソン)、競泳、スキーノルディック複合、スピードスケートなどで高地トレーニングが行われ、成果を上げていています。

高地トレーニングを行う標高は、世界的には2300m前後が良いとされていますが、日本ではジュニア選手(20歳未満)や初心者は標高1000〜1500m、一般的な高地トレーニングの標高は1800〜2300mが適切とも考えられています。

また標高1500〜1600mでは強度の高いトレーニング(スピード練習など)が可能です。
標高2500m以上での滞在は、体調を崩しやすいという理由でお勧めできませんが、短期間であれば2300〜2400mでも有効と言われています。

トレーニング期間は3〜4週間が望ましく、順応期間(3〜7日間)、鍛錬期間(10〜14日間)、調整期間(3〜7日間)に分けてトレーニングを行うことが得策であるとされます。

高地トレーニングによる生理的な効果は、低酸素刺激によってもたらされるEPO(エリスロポイチン)の上昇とそれに伴う赤血球数やヘモグロビン濃度の上昇、2,3-DPG(2,3-ジフォスフォグリセリン酸)の上昇とそれに伴う酸素解離曲線の右傾化、毛細血管網の発達、ミトコンドリアの増加および酸化系酵素活性の上昇などが挙げられています。

その結果、有気的作業能力の向上と乳酸生成の抑制および筋の酸化的代謝と緩衝能の克進がもたらされると考えられています。

最近では無酸素パワーヘの効果も認められ、パワー系や無酸素系の競技種目においても取り入れられるようになってきています。

しかしながら、高地に滞在し、高地でトレーニングする方法は、トレーニングの質やコンディション作りなどの様々な面から問題点が指摘されています。

レビン(Levine)らは1991年に高地滞在に伴う順化効果を得ながら、トレーニング強度の低下を補いリスクを除いた高地トレーニング法として、高所に滞在してトレーニングをより高度の低いところで行うリビングハイ−トレーニングロー法(Living high-training low)法を提唱し、世界的に広く普及しています。



ドーピング間題【Problem of Doping】

2011年08月23日 [記事URL]

 スポーツはもともと人間の持ち合わせているボディ・パワーを競い合う文化として進展してきたものです。
その結果として、優勝劣敗主義が正当性を得ることになります。

そのためには、いかにして選手たちに平等の条件を保証するかが間われ、近代スポーツのルールはその点に腐心してきました。

そして、そのルールの範囲内で、競争原理を最大限に活用する文化として近代スポーツは大きな役割を果たしてきております。

しかし、後近代社会に入ると「過剰な」競争原理が働きはじめ、もはやトレーニングで獲得したボディ・パワーだけでは闘えない情況が生まれ、ついに薬物(自己にあらざる他者)の力を借りるという事態が生じてきました。

臓器移植の時代にあって、自己の身体の他者化は自然な流れであるにもかかわらず、スポーツの世界にあっては、それを禁止しなければならない、という自己矛盾に陥ってもいるのです。



フリーウエイト【Free weight】

2011年08月23日 [記事URL]

 バーベル、ダンベルなどを用い、重量物を挙上するトレーニングの総称です。

重力に抗して行うために挙上、下降という動作に限定されますが、その運動方向は制限されないため、自由に重量物を動かすことができます。

実際のスポーツ競技においては、発揮される出力の方向を目的に応じて制御することが重要となります。

フリーウエイトを用いたトレーニングは、運動方向が一定に制御されているマシントレーニングとは異なり、実践者自らが関節の出力配分を制御しながら、運動方向をコントロールしなければならないため、競技運動に求められる出力方向の制御能力を強化しやすくなります。

また、マシントレーニングなどでは避けられない器具の摩擦抵抗なども生じないため、反動を用いた高速での下降および挙上が可能であり、筋に対して強い力学的刺激を加えることができます。

そのため、筋の微細損傷およびその回復による筋肥大を引き起こしやすいとされます。



負荷【load】

2011年08月23日 [記事URL]

 負荷とは、狭義ではレジスタンストレーニングで扱う重量および回数を意味し、広義ではトレーニングによって身体に加わる刺激ならびに身体において生じる生体反応を意味しています。

負荷を構成する要因には、重量物の挙上によって筋骨格系に加わる力学的刺激、連続した筋収縮によって生じる筋内圧上昇に伴う虚血が上げられます。

その他にも、筋内酸素濃度および細胞内カルシウム濃度の変化、疲労物質の蓄積および内分泌系の応答などの生体反応、さらには意識の集中度合いや緊張によってもたらされる精神状態の変化まで含まれています。

適切なトレーニングを選択するには、適切な負荷の選択が必要不可欠です。



スーパーセット【super set】

2011年08月23日 [記事URL]

 異なる2つの種目を合わせて1セットとし、種目間は休息を摂らずに行うトレーニング方法です。

単位時間あたりに挙上する重量が大きくなるために、通常のセット法よりも時間的効率が高く、身体に対する負荷が大きくなります。

組み合わせる種目については2つの相対する筋、すなわち主働筋と拮抗筋にそれぞれ刺激を与える種目を選択するのが通常です。

例えば、1種目で肘関節屈曲の主働筋である上腕二頭筋に刺激を与え、2種目目にその拮抗筋である上腕三頭筋に刺激を加えるような種目を組み合わせます。

1種目で刺激を受けた筋は、次の種目で他動的に伸張−短縮させられるため、ミルキングアクション(血液を循環させるための筋肉の収縮によるポンプ作用)による疲労物質の除去効果が得られ、疲労状態からの回復が促進されます。

また、同一筋群へ刺激を与える種目を組み合わせて行う方法もありますが、疲労により挙上する重量は軽くなるため、最大筋力向上を目的としたトレーニングには適しません。



コンパウンドセット【compound set】

2011年08月23日 [記事URL]

 複数の種目を組み合わせたものを1セットとし、種目間は休息を取らずに行うトレーニング方法です。

マルチセット法とも呼ばれ、2種目を組み合わせたものをスーパーセット法、2種目を組み合わせたものをトライセット法、4種目を組み合わせたものをジャイアントセット法と呼ばれています。

通常のセット法と同じ時間で、数倍の重量を挙上することになるため、筋に対する負荷が非常に大きくなります。

トレーニング初級者が行うとオーバーワークを引き起こす危険性があるため、十分にトレーニング経験を積んだ上級者が、より高い負荷を身体へ加える時に利用することが望ましいとされます。

各種目における強度を低下させないために、同じ筋群に刺激を与える種目を連続させないで行うことが原則ですが、筋肥大を目的とする場合は、あえて連続して、より高い生理的・代謝的負荷を加えることもあります。



筋線維組成【muscle fiber composition】

2011年08月23日 [記事URL]

 骨格筋を構成する筋線維は、その特性により数種類のタイプに分類されています。
ヒトの骨格筋における分類は、myosin ATPase染色を用いた収縮特性による分類が適用されます。

この分類によると、ヒトの骨格筋線維は、収縮速度が低いが酸化酵素活性および毛細血管密度が高く疲労しにくいⅠ型線維(slow-twitch fiber:遅筋線維)と、解糖酵素活性が高く収縮速度が高いが、酸化酵素活性は低く疲労しやすいⅡ型線維(fast-twitch fiber:速筋線維)に大別されています。

また、一般的には遅筋線維を赤筋、速筋線維を白筋とも呼ばれています。

さらに、H型線維にはⅡa型線維およびⅡb型線維というサブタイプが存在し、Ⅱa型線維の解糖系および酸化系の酵素活性はⅠ型線維とⅡb型線維の中間を示します。

この比率により、その筋全体における機能的特性が決定され、H型線維割合が大きいものほど、 単位断面積あたりの筋力が高く、Ⅰ型線維割合が大きいものほど、持久力に優れた筋となります。




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